100億円調達の米国スタートアップが全社員に薦める「エンジニアの仕事を理解する教育プログラム」

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Startup Stock Photos

■推薦者コメント:西浦一貴氏(Googleソフトウェアエンジニア)

弊社でもマネージャがコードレビューやちょっとしたコミットをすることはありますが、データベースのシャーディングみたいな深めのトピックを全社員が学ぶというのは結構珍しいのではないかと思います。プログラミングや関連技術の敷居が最近どんどん下がっており、一般教養となりつつあると感じますが、その一例として面白い取り組みかなあと思いました。

西浦一貴氏のインタビューはこちら→Googleは修行の場、日本人エンジニアが描く大きな夢 


●要旨紹介(TechPeople編集部より)

非エンジニアにとって、エンジニアの仕事というのは理解しづらいものだ。パソコンの画面を見ても、一体何が行われているのかわからず、自分がエンジニアに依頼する仕事が、果たして簡単なのか難しいのか、すぐに終わるのかそれとも時間がかかるのか、といったことでさえも想像がつかず頼みにくい、といったこともあるだろう。

本記事で紹介するのは、そういった非エンジニアがエンジニアの仕事を理解するための、Etsyという米国スタートアップでの取り組みだ。

Etsyとは2005年に設立された、世界で最も活発な、ハンドメイド商品のマーケットプレイスを提供する企業である。過去8回に渡り、計100億円近くの資金を調達している。

元々Etsyでは”Support Rotation”というのを行っていた。これは、四半期ごとに2時間、ユーザーからのお問い合わせにカスタマーサポート以外の部署の人間が対応するというもので、CEOも自ら行っているようだ。このプログラムが、チームを越えたコミュニケーションや、全社規模での思いやりの醸成、ユーザー心理の理解に役立つという。

ここから新しく生まれたのが、”Engineering Rotation”というプログラムだ。このプログラムでは非エンジニアが、エンジニアチームがどう動いているかを学び、エンジニアの仕事を実際に体験することができる。

このプログラムを通して、参加者はCodecademyのHTML入門編を宿題で解いてくることからはじまり、3層アーキテクチャ、データベースシャーディング、Contents Delivery Network、継続的デプロイなどについてEstyの実例を元に学ぶことができ、同時にEtsyのエンジニアが大切にするこだわりについて知ることができる。最終的には、Etsyの実際のサービス上に、自分が変更を加えたコードをデプロイすることができ、新しい社員にとっては「自分もEtsyの一員なんだ」という連帯感を与えることにも資するようだ。

Support Rotation同様、このプログラムのおかげで、社内では、より積極的なコラボレーションが生まれるという。実際このプログラムの参加者の声として、「同僚への思いやりができた」「いままで魔法のようなものだと思っていた、エンジニアの仕事が、実際は単に違う道具を使った仕事なんだということがわかった」などという声が挙げられている。

日本でもエンジニアの仕事というのはなかなか理解されにくい部分があるだろう。コストセンターとも見られがちなエンジニアの労働環境の改善にも、こういった取り組みは一役買うかもしれない。

原文はこちら→https://codeascraft.com/2014/12/22/engineering-rotation/

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